第322 回 定例会:質問3-1 発達障害・被虐待児等に対する支援について

 

 

 

 

 

 

 

まずは、発達障害・被虐待児等に対する支援についてです。

文部科学省の調査では、全国公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、人とコミュニケーションがうまく取れないなど、発達障害の可能性のある小中学生が6.5%に上ることが分かりました。推計で約60万人に上り、40人学級で1クラスにつき2、3人の割合になります。

一方、児童養護施設における実態調査では、約30%が発達障害等により特別な支援が必要な児童となっています。

発達障害のある児童のなかには、何をするにも一つひとつの動作に声かけが必要であり、夜尿もあり、一人では寝られず、職員が寝付くまで付き添う場合もあるなど、他の児童より配慮や支援が必要な場合や、対人関係でも様々な不適応を示すことがあります。特に異性関係・性的問題行動に関しては障害特性が明確に現れていると考えられるケースもあり、対応がしっかりとなされない場合には、触法行為や性的被害・加害となる可能性が懸念されます。

こうしたことから、児童養護施設における発達障害児支援は、不適応行動の悪化を防ぐ上でも、きわめて重要ですが、施設における現状の一番の問題点は職員の過大な仕事量と人員不足であります。

また、入所児童の過半数には被虐待体験があって、発達障害が被虐待のリスク要因となる可能性があることや、非行との関連性も指摘されています。

現在、こども家庭センターでは、発達障害のある子どもの相談において、家族に対し、その障害特性への理解を深める指導を行うことでリスク要因の軽減を図るとともに、虐待を理由に一時保護をした発達障害児等の心理的ケア、親指導に取り組んでいます。

親子の再統合という観点からも保護者を含めた包括的な支援が必要であるとともに、児童養護施設には被虐待の影響から発達障害的な特徴を示す児童も多く、そうした児童への特別な配慮も不可欠となっています。

しかし、発達障害の特性等を深く理解しているはずの行政が、発達障害を有する児童を預かる施設や職員の状況を理解できておらず、発達障害児の入所の増加により増々養育への対応が困難になっている現状を踏まえ、職員の加配に対する支援をしていないのは問題であると考えます。さらに、発達障害児・知的障害児への支援について現在、措置が重なるとの理由で児童発達支援事業や放課後等デイサービスを利用する事が出来ないことから、児童養護施設に入所している児童についても利用出来るような仕組み作りも重要であると考えます。

そこで、児童養護施設に入所している発達障害・被虐待児等に対する支援について、当局のご見解をお伺いします。

【井戸知事からの回答】
 児童養護施設には、情緒や精神面に課題を抱える児童が多数入所しております。このため、適切な援助を行う必要がありますが、専門性を有した人材の充実や、子どもの特性に応じた施設整備、関係機関との連携が不可欠だと考えています。

全施設に、入所児童にカウンセリングを行う心理療法担当職員と、被虐待児等に対する個別対応職員を、本県では配置しています。

さらに、24年度には児童指導員の配置基準が、児童6人に1人から5.5人に1人に引き上げられたところです。現在、国では消費税率の引き上げに伴い、この配置基準を児童4人につき1人に引き上げることを検討しています。

また、各部屋の個室化やグループホーム等の小規模化を進め、職員の加配、1ユニット2人、により、児童を家庭的な養育環境のもとで育てることができるよう支援しています。さらに、職員を基準以上に配置している施設に対しまして、県独自に人件費の一部を補助するなど、処遇の向上を図ってきました。

現行制度ではご指摘のように、発達障害児などへの支援について、現在、措置が重なるとの理由で障害児通所サービスを利用することができないとされています。本県では、これまで施設職員の加配に加えて、児童養護施設や専門関係機関の職員による研究会や、被虐待児の処遇研修等により職員の専門性を確保し、施設機能の向上に努めてきました。

今後、こうした取組に加え、現行制度の枠に捉われることなく、発達障害児に対する最も有効な処遇のあり方といった観点から検討も行い、必要ならば国に対して積極的に提案してまいります。

【コメント】
 児童養護施設に対する支援は、一般的には生活支援と考えられているが、児童養護施設の職員の方々は生活支援と思って児童に接している方は一人もいない。療育であったり、教育であったりということかと思いますので、是非、支援ではなく子どもたちに対する投資という認識で積極的に取り組んでいただきたい。

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